SLOT RACING2012年07月01日 23時05分

印刷会社の最高執行責任者(COO)であったデヴィッド・ビーティー(47歳)は、地下室にサーキットを所有する愛好家のひとりだ。同氏は2004年に、クリスマス・プレゼントとしてスロットカー用の小さなサーキットを買ってくれるよう妻に頼んだ。それから1年も経たないうちに、同氏は自宅の地下室に、米国最大である約6.1m四方の贅沢なサーキットをカスタムメイドで制作した。

2008年のリーマンショックで、ビーティー氏は失職した。暇になった彼は趣味を追求することにした。スロットカー改造家たちのためのDIYキットを設計し、地元のホビーショップでそれを売ろうとした。しかし、わずかひとつしか売ることができなかった。

それから幸運が訪れた。フォードの幹部がビーティー氏の広告を見て、同氏の家にある巨大なコースを見に訪れ、自分にもトラックを作ってほしいと依頼したのだ。その後、リサーチ旅行でジェイ・レノ(有名なトークショーのホストであるコメディアン)に会い、レノ氏から番組に出て作品を紹介してほしいと頼まれた。これがきっかけになって、「男の城」を飾る究極のアクセサリーを欲しいと考える会社幹部やレースカー・ドライヴァーなど裕福な人々からの注文が来るようになった。